高雄のある食品工場から、こんな相談がありました。「UV-Cランプを取り付けたはずなのに、出荷前の菌数の抜き取り検査でときどき基準を超えてしまう」。現場に行ってみると、ランプは点いていて、コンベアにもちゃんと光が当たっている。問題は実のところ、コンベアが速く走りすぎていて、製品がUV-Cを通過する時間がまったく足りていないことにありました。「殺菌効果が期待どおりでない」の多くは、ランプが壊れたのではなく線量が足りないのです。線量というものを理解して初めて、UV-Cを正しく使えます。
線量 = 放射照度 × 時間
殺菌効果は、微生物が累積して受ける紫外線の線量で決まります。単位はmJ/cm²で、放射照度(照射強度)に照射時間を掛けたものに等しく、強く当てても長く当てても、線量は増えます。
ただし、微生物によって一定の殺滅率に達するのに必要な線量は大きく異なります。公開されている研究によれば、ほとんどの一般的な微生物はおよそ10 mJ/cm²前後で有効に殺滅でき、より頑強な菌種では20 mJ/cm²以上が必要になることもあります。ウイルスを例にとると、SARS-CoV-2はおよそ3.7 mJ/cm²で3-log(99.9%)以上の不活化に達すると報告した研究があります。重要なのは線量が足りなければ殺滅率は上がらないということ、そして対数削減(log reduction)を高くしようとするほど、必要な線量は一段ずつ積み上がっていくことです。ですから設計の前に、何を殺したいのか、何logまで殺すのかをまず定めてください。
放射照度は距離とともに急速に減衰する
ランプの放射照度は、離れるほど速く落ちていき、おおむね距離の二乗に反比例します(inverse square、逆二乗)。ですから同じランプでも、10cmで照らす場合と50cmで照らす場合とでは、表面が受け取る強度が二十数倍も違うことがあります。設計時にランプのワット数だけを見ていてはいけないのは、このためです。ランプと対象との実際の距離まで計算に入れなければなりません。ランプをダクトの天面に取り付け、下方の水面や物体面から遠すぎると、実際の効果がカタログ上の数値を大きく下回りがちなのも、これが理由です。
流れる空気と水:滞留時間が鍵
あの食品工場に話を戻すと、空気や水がUV-C反応区を流れて通過する滞留時間が、累積線量を直接決めます。風量や水量が大きすぎ、流速が速すぎれば、一度の通過で得られる線量は足りなくなります。ですからダクトや水の殺菌の正しいやり方は、風量・水量から必要なランプ本数、ランプ長、適切な流速を逆算し、空気や水の一つひとつが通過するときに目標線量まで累積するようにすることです。あの工場も、結局はコンベアを遅くし、照射区を長くすることで問題を解決したのでした。
ランプは劣化する、メンテナンスが要る
UV-Cランプは使用時間とともに出力が徐々に低下し、石英スリーブに油汚れや水垢が付着すると光を遮り、実際の線量が知らぬ間に下がっていきます。そのため、寿命に応じて定期的に交換し、スリーブを定期的に清掃する必要があります。「まだ明るく見える」に騙されないでください。UV-Cは人の目にはほとんど見えず、明るいことは十分な力があることを意味しません。
TingHaoは高雄市楠梓に位置し、高雄、台南、屏東をはじめ台湾各地にサービスを提供しており、お客様の風量、水量、あるいは表面の要件に応じてランプ本数と配置を見積もります。現場の条件をお寄せいただければ、ぜひご相談に応じます。